食品衛生研究所では、一般消費者向け加工食品等で義務付けられた栄養成分表示に関する検査・分析を行っています。

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一般食品中のノロウイルス検査

 食品中からのノロウイルス検査法としては厚生労働省より平成15年11月に出された通知(平成19年5月に改正)が広く用いられておりましたが、食品に含まれる成分によって検出感度が異なることや微量の検出に問題があったことから、平成25年12月に改めて二枚貝以外の一般食品について検査法の通知が出されました。
 当協会では新しい通知に準じた一般食品中のノロウイルス検査の受託を開始すると共に、通知の手法において結果の定性性に影響しない箇所を一部変更し、検査費用を抑えたノロウイルス検査もご用意させて頂きました。

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一般食品(二枚貝を除く食品)からのノロウイルス検査

ノロウイルスとは?

ノロウイルスは毎年秋〜冬を中心に流行する感染性胃腸炎の主要な原因ウイルスのひとつです。以前は「小型球形ウイルス(SRSV)」あるいは「ノーウォーク様ウイルス」と呼ばれておりましたが、2002年に国際ウイルス命名委員会によって「ノロウイルス」が正式名称となり、日本では2003年8月の食品衛生法施行規則の改正に伴って広く使われるようになりました。
 流行の時期は大体11月の後半に始まり、12月1月をピークに3月へ向けて減少し、その後6月辺りまで何度か発生しつつ収束していくのがここ数年のパターンです。ノロウイルスの流行情報としては厚生労働省が集計している食中毒統計(医師の届け出に基づく)や、国立感染症研究所が出している病原微生物検出情報(地方衛生研究所からの病原体個票による)などがありますが、いずれも傾向はほぼ同じと言えます。

一般的にノロウイルスの感染源となる食品は牡蠣に代表される二枚貝だと思われがちですが、魚介類が原因の食中毒のほとんどが二枚貝によるというだけで、原因食品が判明している食中毒事件全体に占める二枚貝原因の割合は5〜15%に留まります。原因食品の多くは調理後に汚染した、あるいは非加熱調理品であり、食材だけでノロウイルスの感染リスクを推定することは出来ません。
 また、感染原因としては食品由来だけではなく感染者を起点としての二次感染も多く見られます。ここ数年の食中毒事件において、事件の発生数に対する患者の人数は30〜40人となっており、一度発生すると被害が広がりやすいことを伺わせます。

ノロウイルスに感染した場合、一般的には1〜2日の潜伏期間を経て嘔吐や下痢、腹痛といった急性胃腸炎症状を引き起こします。発熱する場合もありますが、多くは軽度の微熱で済みます。
 発症してから1〜2日で自然治癒しますが、排便中には1週間程度(人によっては一ヶ月間)ノロウイルスが混じっていますので、そこから他に感染を広げないよう気をつける必要があります。また、感染しても一切症状が現れない方や、症状が軽くて風邪や単なる体調不良と勘違いして日常生活を送られている方が汚染源となってしまうケースもありますので、注意が必要です。ノロウイルスは細菌や真菌とは異なりアルコールが効きにくいので、加熱せずに提供したり加熱後に手を加える食品の調理器具や環境の洗浄には次亜塩素酸ナトリウムを使い、トイレのあとは手洗いをしっかりと行ってください。

ノロウイルスの検出法

ノロウイルスの検査法としては抗原抗体反応を利用した方法や遺伝子を増幅して検査する方法など様々なものがありますが、食品からの検査法としては平成15年に厚生労働省より通知された「ノロウイルスの検出法」に基づくRT-PCR法とリアルタイムPCR法が主流となっていました。
 しかし、ノロウイルスは微量の摂取でも感染が成立すれば食中毒を引き起こしますので、貝の中腸線を用いる方法を基本としていた従来の方法では食品における感度が不十分という問題を抱えていました。

平成25年に出された通知においてはヒトガンマグロブリンとホルマリン固定した黄色ブドウ球菌を用いて食品中のノロウイルスを濃縮し、感度を上げる方法が開発・採用されております。
 当協会では一般食品(二枚貝を除く食品)につきまして、通知法と同様にパンソルビン・トラップ法を用いたノロウイルスの濃縮とnestedリアルタイムPCR法による検出を組み合わせたノロウイルス定性検査の受託を行っております。

通知法と当協会試験法の違い

※本文中の主要な図は弊協会出版の「ノロウイルス食中毒・感染症からまもる!!−その知識と対策−」
   から引用致しました。 http://suishinka.shop15.makeshop.jp/shopdetail/000000000086

 

<参考リンク>
【国立感染症研究所】
ノロウイルス感染症
http://www.nih.go.jp/niid/ja/norovirus-m/3040-noro-top.html

【国立感染症研究所 感染症情報センター】
ノロウイルス感染症
http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/

パンソルビン・トラップ法による食品からのウイルス検出法
http://idsc.nih.go.jp/iasr/32/382/dj3822.html

【東京都感染症情報センター】
感染性胃腸炎(ノロウイルスを中心に)
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/gastro/

【東京都福祉保健局】
ノロウイルス対応標準マニュアル
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/noro/manual.html

【厚生労働省】
食中毒の原因(細菌以外)
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/03.html

ノロウイルスに関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html

ノロウイルス食中毒予防対策リーフレット
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/link01-01_leaf01.pdf

食中毒統計調査
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/112-1.html
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試験項目案内[ノロウイルス]

 試験対象商品 一般食品(生鮮二枚貝を除く)
 検体必要量 50〜100g(食品重量)
※必要量に満たない場合は別途ご相談ください
 試験項目 ノロウイルスGTおよびノロウイルスGU
 検出下限 100copy/g
※食品の種類によっては、100copy/gの検出感度の保証が出来ない可能性がございます
 試験方法 パンソルビン・トラップ法によるウイルス濃縮を用いたリアルタイムPCR法(定性)
平成25年10月22日付け食安監発1022第1号の通知に準じた検査の実施につきましては、別途お問い合わせください
検体送付先
(依頼書同封)
〒194-0035 東京都町田市忠生2丁目5番47
公益社団法人日本食品衛生協会 
食品衛生研究所検査事業部 

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